まま子物語はあわれやうらみだけでなく、死と再生という心の成長過程を描く話として見逃せない。 まま子いじめの話を人の成長過程ととらえるとき、そこに通過儀礼の習俗を読み取ることができる。 文化人類学では成人になるための通過儀礼を次のように説明する。未成年はまず社会的立場から〈分離〉され、非日常的な時空に〈移行〉した後、再び社会に〈再統合〉される。 国内で発掘される壊された土偶も五穀豊穣を祈願するものでなかったか。 瓜子姫の話は、成熟には犠牲が必要だということを示している。 まま子滝の継母を、心理的な母親、あるいは山姥、鬼ととらえていくと、その解釈がいくようにも変化していく。
『ひむか伝承異聞』所収